現場風景を借りて

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これは、札幌二条市場をモチーフに今年の春先に制作したもの。
おそらく今の二条市場を知る人が見たら、「えぇっ、どこが?」って思うのでは。

かつて、札幌市民の台所といわれたこの市場も、今はほとんどが高級な海産物や土産物を並べるだけの観光客を対象とした商店街になっている。

私は、この界隈に僅かに残る昭和の面影をたよりに、自分の心の中に眠っている幼い日々の大阪の市場の風景を強く重ねている。
現場を写生するというより、現場の風景から蘇る、少年時代の記憶の風景を描いているといった感じだ。

絵を描くということが、目に入れたものをそのまま手で写すだけの作業だとしたら、そこにどれほどの意味を見いだせるだろう。

目に入れたものを心で感じ、過去の記憶の風景や、ハートの中の想いをいっぱいこめることで、やっと見る人の心に届く作品が生まれると信じている。

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いやー、贅沢です!あのmanoさんの絵が、こんなコメント付きで見れるなんて!ありがとうございます。幸せな気持ちになれます。

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